【参加者募集中】人と自然と社会を未来につなぐまちづくりフィールドワーク&ワークショップ~南三陸町バイオマス産業都市構想森・里・海・街をつなぐ持続可能な地域のあり方とは?!
開催日程:お申し込みいただいてからのご相談となります

森・里・海・街、そして人と自然のつながりを活かし、南三陸町を全国にさきがけた持続可能な街に。

東日本大震災、とりわけ巨大津波により、南三陸町は甚大なる被害を受け、電気、ガス、上下水道などのライフラインのほとんどが断たれたことにより、厳しい寒さの中、暖をとるのも困難となり、このことが生命活動に甚大な影響を及ぼしたことは忘れえぬことです。

この経験から学んだ教訓の一つに、生命活動に必要な最低限のものにおいては、できる限り地域内で賄えるよう備えるべきであろうということでした。森里海の恵みが豊かな南三陸町には、本来、食料も水もエネルギーも豊富にあるはずなのに、実際にはそれらを手に入れるのはとても大変でした。特に外部に依存していた電気、石油、ガスの入手は困難を極めました。

地域にあるバイオマス資源を有効活用するシステムを整え、人と環境にやさしく災害に強いまちづくりを進めるために、森、里、海の事業者や街に暮らす人々も協力しあい、資源エネルギーの循環するまちづくりを推進しています。

※詳しい内容についてはこちら:アミタホールディングス株式会社南三陸町森林、農業、漁業事業者

DSC_0215-2

◎資源・エネルギー循環を担う「BIO」が始動

 

宮城県南三陸町で2015年10月、資源・エネルギーの地域内循環を担う拠点として、バイオガス施設「南三陸BIO(ビオ)」が操業を開始しました。町内の家庭や事業所から出る生ごみやし尿処理汚泥など、有機系廃棄物を回収して発酵処理し、バイオガスと液体肥料を生成するリサイクル工場です。

 

「バイオマス産業都市構想」を掲げる南三陸町で、BIOはバイオガス事業の中核を担う施設として官民連携で構想されたもの。長年にわたり産業廃棄物のリサイクルサービスを提供するアミタ株式会社(本社・東京)の協力のもと、2012年から事業化に向けた準備を進めてきました。

 

BIOで生まれたバイオガスを活用すれば、例えばお年寄り向けの施設での給湯・入浴設備や、食料生産を担う農家のハウスでの熱利用の際にも、域外に頼らなくて済むため安心です。BIOの運営に必要な電力も自前で賄えるほか、余剰分は非常用電力として蓄えたり売電したりできます。

 

また、副産物として生まれる液肥を農地に散布することで、化学肥料に依存しない環境保全型の農業振興につながります。こうした資源とエネルギー循環を徹底することで、従来は単にゴミとして処分されていた廃棄物が、町にとってはなくてはならない資源としてよみがえるのです。

 

◎豊富な未活用の森林資源

 

町がバイオマス事業に乗り出した背景の1つには東日本大震災がありました。当時、電気やガスなどのインフラのほとんどを外部に依存していたため、ライフラインが一気に破綻してしまったのです。寒さの厳しい折、暖をとるのも困難なほどでした。

 

この苦い経験から、最低限のライフラインは地域内で賄うべきだという教訓を得た町では、2011年12月に策定した「南三陸町震災復興計画」でも、自然エネルギーの活用を含めた災害に強いライフラインの整備を目標の1つに掲げています。その具体策として、自律分散型のエネルギー源を確保するために整備されたのがBIOです。

 

町の面積の8割近くを森林が占めるため、木質バイオマスの原料には事欠きません。バイオガスのほかにも、豊富な森林資源を木質ペレットに加工すれば、およそ18%の世帯の暖房・冷房・給湯の熱源を賄えると試算されています。

 

森林資源が豊富とはいえ、これまではその可能性を十分に生かせてきませんでした。未活用の森が多いうえに木材価格の低迷もあいまって、山林所有者も山の活用方法が分からずにいたのです。木質ペレットの事業化が成功すれば、森林資源が有効活用され、山にも適切に手が入るようになります。そうなれば、山ばかりでなく、里の農業や海の漁業にも好影響が出るでしょう。

 

◎森・里・海は「運命共同体」

 

南三陸町は三方を標高300〜500メートル級の山に囲まれ、行政区が分水嶺で区切られている珍しい地形です。すべての水源が自分たちの町内にあるうえ、一方が太平洋に開けているため、町内に降った雨のほとんどが町内の河川を流れて志津川湾に注ぎます。

 

森でミネラルや栄養分をたっぷり含んだ水は、里を通る際に農業用水として活用されます。さらに海に注ぎ、カキやホタテ、ワカメを育む海の貴重な養分となります。生態系がコンパクトにまとまっているため、いわば「運命共同体」のように、森・里・海が連環しているのが南三陸町の特徴です。

 

◎国際認証による「お墨付き」も続々!

 

バイオマス産業都市構想を進めるうえでも、森・里・海を担う各プレイヤーの連携が欠かせん。

 

果樹栽培と米づくりと畜産を行う専業農家の阿部博之さんは、BIOで生成された液肥を使い、集落中央に位置する田んぼで無農薬の稲作に挑戦中です。

 

震災後にUターンして林業を営む佐藤久一郎さんは、稼業の株式会社佐久を営む傍ら、南三陸森林管理協議会会長を兼務。同協議会の尽力で2015年10月、町有林など約1300ヘクタールが県内初の「FCS認証」を取得できました。これを機に町と林業関係者は、スギを中心に地元材の販路拡大を目指しています。

 

町の主産業である漁業・水産加工業もこの流れに続きます。2016年3月、県漁協志津川支所の戸倉出張所の養殖場とカキ処理場が、環境に配慮した養殖を後押しする「水産養殖管理協議会(ASC)」の国際認証を日本で初めて取得しました。

 

「復興」に留まらず、持続可能な養殖漁業を目指す同漁協は、養殖いかだの数を震災前の3分の1以下に削減。カキの一粒一粒に十分な栄養が行き渡るようになり、2~3年かかっていた養殖期間が1年に短縮され、生産性もアップしました。こうして、森と海の国際認証を同じ自治体が取得したのは世界でも例がないそうです。

 

今後、町の再建が進めば、エネルギー消費の増加は避けられません。森から海に至るあらゆる資源をフルに活用することで、域外に依存することのない自律的な仕組みができるでしょう。南三陸では、森・里・海の各プレイヤーが連携しつつ、恵まれた自然資本を生かした地域づくりを目指していきます。

アミタ トライアル

期待される学びの状態

1.南三陸町バイオマス産業都市構想が生む様々な価値の理解。
★価値への気づきと価値への深い理解2.多様なメンバーとの課題発見、課題解決のディスカッションによる編集能力の研鑽。
★具体的な課題に対する解決策を仮説(モデル)化する3.モデルの理論的かつ実践的な検証を行う。
★リサーチによる仮説(モデル)のブラッシュアップ4.地域、事業推進関係者へのプレゼンテーション
★社会参画・実現のための第一歩を踏む
新着記事
SHIFTフェロー
SHIFTプロジェクト
SHIFTメディア
新着募集メニュー
行動する
実験する
体験する

PAGE TOP