食のつくり手が「意志」を砥ぎあう岩手「砥意志」プロジェクト

岩手の食の事業者で結成された「砥意志」は、商品づくりに磨きをかけるため、メンバー同志が「意志」を砥ぎあう場です。第一弾アソート商品は無事に完売。さらに納得のいく商品を大切な仲間に届けたいと、本格ブランドの構築を目指し、新たな商品開発に意欲を燃やしています。「消費者」の立場を越えた「仲間」を絶賛募集中です。

 

「復興応援」を超えた本格ブランドを

 

陸前高田を中心に岩手で食ビジネスを展開する事業者たちが集まり、2015年、「砥意志(といし)」というグループが誕生しました。お客さんに喜んでもらえる商品づくりに磨きをかけるため、ともに集う場を「砥石」になぞらえ、メンバー同志が「意志」を砥ぎあっていこう。一見ユニークなグループの名前には、そうした思いが込められています。

 

醤油や味噌を200年以上にわたって製造する老舗企業「八木澤商店」や自家産米100%の米粉パスタが自慢の「ひろこいちファーム」など、当座のメンバーは7事業者。食のつくり手同士とはいえ、それまでは横のつながりはありませんでした。共通していたのは、復興の先を見据えて何かしなければ!という思いです。

 

東日本大震災から5年が経ち、いわゆる「復興応援」のスキームが色あせてきた感は否めません。「被災した事業者が頑張ってる」のではなく、こだわりのある本格的なブランド構築が必要。それでも日々の事業に精一杯で、何から手を付けていいのかわからない。そうした課題意識を持つ食のつくり手たちが縁あって出会い、砥意志の結成につながったのです。

 

信頼を担保にファンを増やす

説明風景②

そうはいっても、各事業者が取り扱う商品や事業規模、創業の背景などはさまざまで、コンセプトを定めるには、何度も話しあいを重ねる必要がありました。ようやく「砥意志」という名前が決まり、まずは1年間だけでも走り出してみようと、第一弾アソート商品「たねのきもち」をプロデュース。高田自動車学校の農業部門としてスタートした「満福農園」のとまとジュース、無肥料・無農薬・天日干しでつくられた「勘六縁」のお米など、各社各様、自慢の1品を出し合いました。

 

限定100セットは好評のうちに完売。購入したお客さんは、もともと7事業者のいずれかに縁のあった人が多く、ほか6事業者の商品は初めて試す人が大半でした。「いつも買ってる◯◯さんが参加している砥意志なら、ほかの商品もいいものに違いない」という信頼感をもとに買ってくれたのです。

 

その結果、例えば日頃は「デクノボンズ」の菜種油を注文していたという焼き肉店が、アソートされていた「らら・ぱれっと」の米崎りんごジュースも気に入って注文するようになるなど、新たなファンの獲得につながったケースもありました。

 

「マズイよ!」と言ってくれる仲間募集!

商品開発風景①-1

「とりあえず1年」という思いで走りだした砥意志でしたが、メンバーたちは手応えを感じ、2年めも続投することに決めました。今度は既存商品のアソートではなく、新たな商品開発から取り組もうと意欲を燃やしています。

 

さっそく着手したのが新しいアップルパイと食用油。各社が得意なリソースを持ち寄って鋭意開発中です。さまざまな分野でユーザー参加型の商品開発が盛んですが、砥意志でも、事業者間だけでなく、開発現場にお客さんを巻き込んだ展開を目指しています。

 

もっとも、砥意志が求めているのは単なる「消費者」としてのお客さんではありません。商品や砥意志というブランドを一緒に砥いでくれる「仲間」を増やせたらと考えています。それには顔の見える関係づくりが欠かせません。「おいしい!」と言われてうれしいのは当たり前。あえて「マズイよ!」と本音を言ってくれる人こそ大切にしたいと考えているのです。

 

砥意志に集うメンバーは、必ずしもむやみに販路拡大を目指すのではなく、自分たちの手の届く範囲で、納得のいく商品を大切な仲間に届けたい。そうした思いで第二弾の商品開発に取り組んでいます。

◆実施主体:

株式会社八木澤商店/株式会社デクノボンズ/らら・ぱれっと/有限会社ネパリ・バザーロ/有限会社満福農園/ひころいちファーム/勘六縁

一般社団法人 生命環境産業振興協議会/なつかしい未来創造株式会社

 

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